

2013年
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2009年
2009年


広く他分野の専門性を吸収できた留学 西田 健太郎
私は、2010年7月から2011年9月まで、米国カリフォルニア州にあるUCLA(カリフォルニア大学ロサンゼルス校)に留学しました。抜けるような青空のもと、綺麗なキャンパスでいろいろな経験が詰めたことは大変有意義でした。
ロボットを用いた眼科手術が主な研究テーマであったため、同大学の工学部の若い研究員らとの共同研究となりました。彼らとの研究に関する意見交換はもとより、仕事や生き方に対する考え方が新鮮で刺激になりました。週の半分は、ボスのクリニックのお手伝いのために、現地のフェローらとともに、クリニックに受診される患者さんの診察をしたり、症例検討会に参加したり、手術を手伝ったりと、臨床経験もでき非常に有意義でした。
幼い子供3人を連れての渡米で、住居探しから難航しましたが、結果としては、子供たちにもいい友達がたくさんでき、そのご家族とも家族ぐるみのお付き合いができて、忘れられない思い出です。アメリカの人の8割から9割は、子供に対して好意的で、たとえばレストランで少々子供が泣こうが、騒ごうが、「元気ないい子だ」という感じでおおらかに対応してくれ、日本にいるときより、のびのびと子供らが育ったように思います。

確かに、日本では非常に高い水準の研究ができ、わざわざ海外に留学する必要がないとの意見もあるのは承知しています。また、初めての地で一からの生活のセッティング、研究の場での人間関係、信頼関係の構築を始めることは大変ですし、実際の生活では保険制度の違いなど、戸惑うことは多々あり、マイナスのことは枚挙にいとまがありません。しかし、そのことを通じて、初めて異国の文化背景などが目の当たりにでき、違いを肌身に感じることができるのではないかと思います。その中で、目標を達成できたときは、何物にも代えがたい自信が得られると思います。
今回の留学も、たくさんの方々に支えられて、無事終えることができることができたことを、この場で感謝させていただくとともに、少しでも留学に興味がある方は、是非、それに向かって進んでいかれることを強くお勧めします。
